テレワークを行う場合のデメリットとして「セキュリティリスクの増加」があげられるが、業務に影響を与えるものとして「コミュニケーションの減少」「勤怠管理の複雑化」等も挙げられる。
コミュニケーションの減少
コロナ以降、リモート会議やセミナーなどでも多用されているのがZOOMやGoogleMeet等のテレビ会議システムである。テレワークでも着目されているが、実際に対面するときと比べて微妙なニュアンスが伝えにくい、画面上で話したことしか伝わらない等の問題が指摘されている。確かに対面している時の熱量や空気感はほぼ伝わらない。また、同じオフィスにいる時のような情報共有や意見交換ができないのもその通りである。
テレビ会議は使えないか
「実際に対面するときと比べてテレビ会議は使えない」というのはその通りだが、対面と比べるのではなく、電話と比べたらどうだろうか。1対1でしか話せない電話と違い、複数人で話ができ、かつリアルタイムでPC画面を共有したり、ファイル共有が出来るとなると、電話にはないメリットが多い。
以前から使われていたSkypeやGoogleハングアウトも当初はネット回線を使って複数名で会話することが主たる機能であったので、現在のテレビ会議システムも複数名で会話できることを中心機能と捉えがちである。このため、会話するとなると「リアルには敵わない」という否定的な意見に偏りがちだが、最近のテレビ会議システムが実装し始めた新機能を念頭に置いたうえで「電話で話す、メールで情報交換する事と比べるとどうか」と考えると、テレビ会議は意外と使える仕組みになっている。
手軽に情報交換できないか
オフィスにいる時と比べてテレワークが劣っている事として、「同じオフィスにいる時のような情報共有や意見交換ができないの」事も挙げられる。これもその通りだが、簡単な情報共有としてはslackやchatwork等のチャットを使うことで補うことも可能である。
「チャットではなく、メールでも十分。チャットの必要性が分からない。」という声もある。確かに情報伝えるだけであればメールやメッセンジャーでも十分だが、蓄積した内容を確認したり、後から参入した人が新たに意見を出すことも可能である。このような特性があるので、チャットの運用方法を工夫すれば日頃の雑談などから派生した貴重な情報を収集することも可能である。
オフィスで対面していれば「想定していないような情報が得られる」ことも間違いないが、チャットなどのツールの運用方法を工夫することで、その場にいたい人・対面したことがない人同士でも情報共有できるという可能性を広げることができる。