POSレジの相談から始まった現場支援
「これまで使ってきたガチャレジが老朽化した。最近はパソコンやタブレットで動くPOSレジがあるようなので、おススメの機種を教えて欲しい」
ある日、中小企業の経営者の方から、そんなご相談をいただきました。
製品比較サイトを見ればスペックの違いや価格帯も分かるのですが、初めてのPOSレジなので「予算の範囲内で、おススメの製品を教えてほしい」というものでした。
「どの製品が良いか教えて欲しい」というのはよくあるご質問です。
これまでガチャレジ(いわゆる従来型のキャッシュレジ)を使ってきた方からすると予算にあわせて機種選定というのは自然な対応ですが、POSレジに切り替えるのであればもう少し掘り下げて考えたいところです。
何故なら、POSレジは現場の業務を支える「道具」であると同時に、売上や顧客、商品の動きを可視化する情報収集の起点でもあるからです。
レジが変われば、業務も変わる
レジを入れ替えるということは、現場での販売業務も変革することが可能です。そのため、機種選定の前に、以下のようなことを確認しました。
- レジ以外に電子化している業務にはどのようなものがあるか(顧客管理、在庫管理、財務会計など)
- 販売業務の業務フロー
- 現状の販売方針と今後の方向性
そのような話をする中で「売上は毎日EXCELで集計しているが、財務会計システムには再入力している」「人気商品が欠品したり、売れない製品の在庫が増え続けている」等の問題点も出てきました。
レジの選定が経営の未来へ
POSレジのデータは売れ筋や客単価、時間帯別の動きなど、店舗運営に役立つヒントの宝庫であると共に、それらの情報をデータとして社内に流通することで業務効率化の可能性も広がります。
大きな可能性を秘めた設備なので予算だけで選ぶのはもったいないのですが、大事なのは「どのPOSレジを導入するか」よりも、「それをどう使って何を変えたいか、どう利用したいか」という視点を持つことです。
このご相談のケースでは、タブレット型のPOSレジを導入することになりましたが、それに付随して次のようなことにも取り組みました。
- POSレジの売上データを財務会計ソフトへ連携させる仕組みの構築
- POSレジの売上データ、顧客データから優良顧客を選定する仕組みづくり(分析はEXCEL併用)
- POSレジの販売数量を基準にした発注手順の作成と在庫管理
POSレジのような入り口の小さなデジタル化でしたが、機種選定の過程で現状分析と課題解決の検討にも取り組んだことで、経営改善のスタートラインにたった事例といえます。