テレビで津波で被災した町の復興計画の話が流されていた。
「今ならできる。後からでは、町民の意識が薄れて、実現できない。」という行政側の熱意を伝える内容である。
その街づくりというのが、「海側に商業地区、それより少し高いところに行政エリア、更に高いところに住居」となっている。
その町の規模からすると、商業地区とは商店街だが、これは住居と分離するということ?
商業者は海の近くに家を建てるということ?それとも、店だけが海側で、自宅は住居ゾーンとか?
ちょっと、地域の実情には合わないのではという疑問。
なぜなら、その地域は高齢化も進んでいるのに、買い物をするときは住居ゾーンから、行政ゾーンを超えて、商業ゾーンまで行くというのは結構な負担のはず。
今は津波の被害を第一に考えているが、街づくりは津波被害だけを考えていては成り立たない。
地域の産業、コミュニティを成立させる内容でないといけない。
で、ちょっと危ないと思ったのは、この「熱血的な行政の意見が正義」という風に番組が組み立てられていることである。
地域の実情を踏まえ、地域の総意があれば、このような案が成立することもあると思うが、報道番組がその合意形成を操作するのはいかがなものか。