最近、どこへいっても原材料価格高騰対応等緊急保証制度の話を聞く。「この制度のおかげで年を越せる」という話も多く、この制度を批判するような話はあまり聞かれない。
ここ数ヶ月の原材料高騰した企業だけに限らず、業績が低下傾向にあるところでも利用できる。「ばら撒き」的な表現をされることもあるが、このような「ばら撒き」であれば悪くとはいえない。
しかし、明らかに返済能力を遥かに超えた企業に貸し出すようなことも行われており、それは如何なものかと感じるシーンも多々ある。この制度のおかげで再生の機会を失っていないだろうか。
運転資金を調達して傷口を広げるよりも、一度、冷静に事業再生を検討すべきケースもある。回復の見込みの無い事業に対して設備投資を繰り返し、負担を増加させようとしているケースもある。
今にも爆発しそうな爆弾に、更に火薬を詰め込むようなことをしていないのか。実効性が無い事業計画書や、形だけの反省文のような資料を作っただけで融資することが、企業のためになっているのか。
この制度、本当に助かっている企業もいる。その反面、「助かった」といいながら、実際には深みに嵌っている企業もある。
それをチェックするための機会もあるはずなのに、それが機能していない。
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