QCDが現場レベルでの目標になっているが、残念ながらプロジェクトマネージャー自身が全社レベルでのValueを忘れ、QCDにしか目がいかなくなっていることが多い。
スケジュール管理を例にとって見る。
スケジュール管理はプロジェクト内の作業状況を管理するものである。作業漏れを防止(Q)するためにWBSを作ったり、作業進捗を管理(D)するためにガントチャートを作ったりもする。また、コスト(C)が適正かどうかを図るために、作業進捗度合いと投入人員数を計算したりもする。
このような管理を行うためにさまざまな管理表を作成するが、スケジュールに十分な余裕があるのに何時間もかけてガントチャートを作らせたり、コスト的に問題とならない程度の作業でも細かな進捗管理を行ったりすることは、目的を逸脱していると言わざるを得ない。
あくまでもValueの実現を阻害する要因があるから、それを回避しようとQCDの管理をするのである。極論になるが、まったくリスクがなければ管理は不要である。
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