東北6県の経済動向が発表され、以下のような評価になっている。
全体の動向:一部に弱い動きがみられるものの、緩やかに持ち直している
- 鉱工業生産:持ち直しの動きとなっている
- 個人消費:足踏み状態となっている
- 住宅着工:高水準の中、ここのところ弱含んでいる
- 公共投資:減少しているが、復興事業により引き続き高水準にある
- 設備投資:緩やかに持ち直している
- 雇用:改善している
- 企業倒産:小康状態が続いている
「緩やかに持ち直し」という表現だが、詳細を見てみると鉱工業生産(特に「汎用・生産用・業務用機械」「輸送機械」「情報通信機器」)に光明が見えるものの、中期的な動きで見ると他は低迷していることが分かる。
特に、住宅着工・公共投資は震災前よりは良い状態にあるものの減少傾向にあることは明らかだ。企業倒産も「小康状態」という表現にはなっているが、緩やかに増加傾向にある。
個人消費も昨年途中まで好調だったコンビニの売り上げが頭打ち傾向にあり、小売販売額全体が低迷傾向にある。
この状況を「緩やかに持ち直している」と表現することが誤りとは言えないが、どちらかといえば「緩やかに悪化する傾向がみられる」という表現の方が妥当であろう。